Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2007年06月24日

湿って乾く



作品「にわか」
  


930×320(mm)



中国画仙紙 墨 漆



紙に漆を塗ってみました。縦に流れてる線も漆です。
半透明に成りましたから、後ろにランプを入れてます。


梅雨は梅雨らしくしてもらわないと困りますよね。
水不足なんだから。

という事で京都は雨です。

知りあいにカナダ人の漆造形作家がいます。
彼から色々と漆の話を聞いてて漆の面白さを教えてもらいました。

知ってました?
漆は水分と結合して固まる(乾く)のです。

だからこんな梅雨時期なんて
固まって仕方ないんです。

普通乾燥して乾くと思うでしょう?
逆に乾燥してたらいつまでたっても乾かないのです。

湿度の多い日本や東アジアで盛んに作られる所以ですね。


↓はそのカナダ人作家 アンドリューさんの作品。




  
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Posted by HIROSHI UETA at 14:11Comments(2)作品/Works

2007年06月21日

歴史に残すなら




作品「にわか」


今の所、自分の作品の表具{紙・布などをはって、巻物・掛け物・帖(じょう)・屏風(びょうぶ)・ふすまなどに仕立てること。}は自分でやっています。

しかし、表具を甘く見てはいけません。
「作品を生かすも殺すも表具(額も含め)次第なのです。」
この言葉はある知人の絵描きさんの言葉なのですが

この言葉、私は見た目の事として理解していました。

この度、ある国宝や文化財等の修復、表具をされてる方とお話する機会があったのですが
時代を経ても残る作品、もしくは残される様な作品を作ろうと思うなら
キチンとした表具をしてあげないと、後々修復出来ないのだそうだ。

私たちの作る紙を用いた作品は、時間が経つと
どうしても痛んだり、もろくなったりする。
それを、補強する為には表具し直す必要があるのだが
変な化学物質が入った物を使ったり、仕事が悪いと
変色したり、手を加えるのが困難に成る様なのである。

自分が死んでも残されていく様な物を作ろうとしているなら
それ相応の手入れを作品にしてあげる事も
作家の責任なんだと感じたのでした。







  
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Posted by HIROSHI UETA at 02:35Comments(3)作品/Works

2007年06月15日

師匠植田正治



私の大好きな写真家植田正治(ウエダショウジ)の作品です。

左右の間隔と上下の高さの変化
この空間の間合いが絶妙なのです。

植田さんはモデルにポーズや立ち位置を指図した写真家と聞いていますので
彼の持つ間合いなのだと思います。

空間の間合いを微妙に操作して表現しようとするのは
日本人作家の得意な所なのでしょう。

平安の昔から
和歌を書くと上下左右の空間に変化を付けてしまう。
これは日本人の性(美意識)なんだろうと思います。

しかしこの植田さんのこの横構図に縦の線で表現する方法。
           (もしくは縦構図に横の線)
これは結構難しいのです。
私も試みました。↓


作品「ながれ」2003制作


今見ますとまだまだです。
また挑戦したいと思います。








  
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Posted by HIROSHI UETA at 12:25Comments(0)作品/Works

2007年06月13日

古人の創造



仮名書で手本にされてます「升色紙(マスシキシ」より

私が震えた箇所を抜粋しました。
ここは
        「たのめしことぞ  
            いのちなりける」
と書かれているのですが

真ん中から下の部分は二行を一行の様に重なって書かれています。
重なって書かれている事にも驚きましたが
この「線のカラミ具合が絶妙だ!」と思い震えたのです。

仮名文字が生まれて間もない平安時代に
この様に粋な書きぶりが存在していた事に感動しました。

これにインスピレーションをもらって制作したのが下↓


作品「そうぞう


「そう」と「ぞう(濁点略)」の線をカラメて無限の様や想い描かれる時の
モヤ~とした感じを表現しました。

見えてる物を記号化(象形文字)し、活字化し、文体にし
文字を崩し、装飾的にし、出来上がった漢字から又、仮名文字を作り
日本風にアレンジする。

なんて昔の人はクリエイティブなんだと感心する。
今の私たちは、先人が作った小道具をいじっているだけなんじゃないかと
フと思うことがある。

先人から学ぶことは山ほどあり
そのバトンを持って前に走る事が
私たちの課題。









  
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Posted by HIROSHI UETA at 03:00Comments(0)作品/Works

2007年06月08日

目を洗え







韓国のアートイベントKIAF(コリア インターナショナル アート フェア)
http://www.kiaf.org/
に参加してました作品が戻ってきました。

今までのアジアのアートマーケットの中心は香港と東京でしたが
今回のイベントに私の作品を持って行って下さった
ARTONさんの話によると
韓国のアートシーンも結構大きくなってきているとの事
今回も前年度に比べかなりのブースが増えてきているようです。

勿論、ニーズがあるから提供する側も増える訳で
今後の飛躍が楽しみです。

日本のアートシーンはいつまでたっても
大御所だけを有難がる風潮は変わらない。
それは、ブランドや流行りに頼ってでしか物を判断出来ないのと大差ない。

現在多くの日本人作家が海外で評価を受け
日本に逆輸入といった形で、日本での地位を獲得している。
(海外での評価に弱い日本人の心理も利用してるわけでもあるが・・。)

これは、日本では評価をしてくれる形式もしくは人がいないからである。

美術館が流行りつつある今。
多くの人に美術に触れて頂き
注釈や評論に惑わされる事のない自分の見方を持って頂きたい。

そういった見方が出来る人が増えてくれないと
日本のアートシーンもいつまでたっても変わってくれないし
志半ばで辞めていく若手アーティストも後をたえないでしょう。

画像はKIAFでのART GALLERY "arton"さんのブース模様。


  

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Posted by HIROSHI UETA at 19:39Comments(0)個展・グループ展/Exhibition

2007年06月07日

アイショウ



真剣にオチャラケてみました。

銅板画作家の泉谷宏樹さんとのコラボ作品です。

泉屋さんの作品でインクを付けないでプレスした
エンボスの手の作品と
(画像ではわかりにくいですが)指紋の様な銅版画を
私の文字と組み合わせてみました。

作品「うねり」2006年の製作です。

墨で「うね」と書き。
指紋の様な銅板で「り」を表してます。

お互いの素材が紙だと
コラボをしてもやり易いですね。

スゴク楽しんで製作できました。
  
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Posted by HIROSHI UETA at 03:48Comments(2)作品/Works

2007年06月05日

線の妙



いつかしら見た北斎の本に

「書は入りやすく学び難し、画は入り難く学びやすし
書画は左右の翼の・・」様なものだから、双方を勉強する必要がある。

といったものを見た事がある。
確かに、昔の人達はどちらも本当に上手い。

書を学んでいる私達が惚れ惚れする様な線を
絵の中に取り入れている。
(この長谷川等伯の葉の裏返りの様なんて・・ほんと絶妙!)

「学び安し」って本当だろうか?
キチンと取りかかってみたい と想う近頃である。
左右の翼あって飛び立てる訳ですから。
だろ?  北斎。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 03:24Comments(0)マイ・フェイバリット