Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2011年12月30日

絆の本当の意味。


「きづな つな つなぐ」 900×600(mm)×3 
綱型エンボス 蝋 黒谷和紙

                              <クリックで大きく見られます→>
2011年は様々な事がありました。
で 今年を表わす一文字は「絆」でしたね。

私も「手をつなぐ」という事をテーマに作品展をしました。

しかし、実はこの「絆」というこの漢字の成立を調べますと
「牛や馬を綱で繋ぎとめる」「拘束する」という意味合いが出てきます。
「繋」ぐも同様。今の意味とは違いますが糸ヘンである理由が分かりますよね。

という事で「綱」を調べると
ツクリの岡は、金属を鋳造する時の型と火の意味があり
綱に「断ち切りがたい、つながり、きずな 」の意味が現れました。

そこで今年神戸のSagaさんで展示した作品。
3枚の和紙に渡り、繋がる様に縄模様をエンボスで入れてあります。
真ん中は縄で「な」の形をしています。

蝋を溶かして書いた部分は半透明に成るので
バックライトで文字が浮かび上がる様にしてあります。

きづな

つな

つなぐ

言いたい事伝わったでしょうか。
今年の事を忘れないでこれからも手を取り合っていきましょう。
皆さま良い年をお迎え下さい。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 20:58Comments(0)作品/Works

2011年12月19日

似てる?ポロック。


JACKSON-POLLOCK ナンバー4
ジャクソン・ポロックが1956年に亡くなって55年。
日本で初の回顧展が愛知県美術館でポロック展が開催されています。

私にとっては2003年初めて京都での個展の際
フラッと入って来られた絵描き風のお爺さんに
「好き勝手な絵を描いてるなぁ・・・まったく分からん・・けどエエなぁ。
なんかポロックに似てるわ」と言われた事が印象的でそれからポロックを意識しました。
その方はポロックが好きだった様で、後日画集を見せてもらったのですが
確かにポロックの描くは伸びやかで、粘っこく、自然で、確かに私の目指すものでした。

ポロックの絵に関する評論は色々ありますが
本人の言葉が一番だろうと思うので1968年の「美術手帖」に本人談がいくつか
ありましたので参考までに記しておきます。


料の流れをコントロールする事は
かなりの程度まで可能であるように思われる。
私は偶然は使わない、なぜならわたしは偶然を否定するからだ」

たしの絵はイーゼルから生まれてくるのではない。
わたしは描く前にカンヴァスを張ることすら滅多にしない。
わたしは張ってないカンヴァスをかたい壁や床の上にとめることの方を好む。
わたしにはかたい表面の抵抗が必要だ。床の上だと、わたしはずっとのびのびできる。
わたしは絵をより身近に、絵の一部の様に感じる。
このやり方だと、わたしは絵のまわりを歩き、四方から制作し
文字どおり絵のなかにいることができるのだから。
これは西部のインディアンの砂絵師たちの方法に近い。」

たしには“抽象表現主義”などどうでもよい・・
それにこれは明らかに“非対象的”でも“非再現的”でもない。
わたしはある時にはきわめて再現的であり、またいつでも少しは再現的である。
しかしあなたがあなたの無意識をもとにして絵を描けば
形象は生まれ出ずにはいない。われわれはみなフロイトに影響されている。
わたしは長いことユンクの徒だった・・・絵は存在の一状態である・・・
絵は自己表現である。すぐれた芸術家はだれでもあるがままのの自分を描いている」
  
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Posted by HIROSHI UETA at 19:23Comments(0)マイ・フェイバリット

2011年12月05日

プレゼントはアート


今年のクリスマス商戦のスタートが早かった気がしているのは
私だけでしょうか?
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今年も大阪・天満橋のあーとスペース夢玄さんで開催する
夢玄のクリスマス展」に参加させて頂きます。
日時:2011年12月5日(月)~17日(土)
    11時~19時(期間中11日休廊 最終日も19時まで)

    *17日はパーティーが開催されますので多くの作家も在廊していると思いますよ。
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今年は超シンプルなシルクスクリーンの作品「いのり」と
それを題材にしたアクセサリーを出品させて頂きました。

他に出品作家が27組。
搬入に覗いてみますと
アクアリウム、レザークラフト、アクセサリー、イラスト、版画、ペーパークラフト等々
色んなジャンルの作品が並んでました。

一味違ったプレゼントを探すのには
ピッタリな展示に成っていると思いますよ。

お近くの際は是非足をお運び下さい。
  
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Posted by HIROSHI UETA at 14:29Comments(0)個展・グループ展/Exhibition

2011年12月04日

母校で講演


11月29日母校四国大学
後輩にあたる書道文化学科の在校生70名程集まって頂き
お話をさせて頂きました。

内容は私の最近の活動からそれに行き着いた経緯。
ポートフォリオの作成の意味と必要性。
作品作りとデザイン仕事の違いとその進め方。
最終的には結局は人との繋がりが大事という事で
お話させて頂きました。

書道の世界にばかり居てると見落としたり
見えなくなってくる事も多くあります。
それを今一度見直してもらう事と
視野を変えると別の広い世界がその先にもあるという事に
気付いて欲しかったのでした。

私の様な活動をしていると
人の繋がりの大切さを身を持って感じる事が多くあります。

つい自分が自分がと成ってしまいそうな表現の世界。
しかし、一人では何も出来ないと気付く事も必要な事だと思っています。

私も年浅な人間ですが
そんな話にも共感を覚えてくれ
参考に成ったという感想を多く頂き
私自身力を頂いた講演に成りました。

大学の先生もこちらで書き残して下さっています。
  
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Posted by HIROSHI UETA at 20:01Comments(0)メディア/Media