Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2013年04月15日

「文字は何をうつすのか」展アーカイブ


個展「文字は何をうつすのか」は4月7日をもって無事に終了致しました。
多くの方にお出で頂きありがとうございました。

今回は約3週間ずっと会場に居りましたので
多くの方と出会え、お話させて頂く事が出来ました。
会期中もオーダーを頂いたり
デザインの仕事を頂く事が出来たりしましたが
これらもお話をした上でしたので
やはり触れ合うことは大切な事だと実感致しました。

また今回は京都新聞に大きく取り上げて頂く事が出来
それをご覧に成った方々も多くいらっしゃいましたので
興味を持ってお出で頂けました。

さて
今回は全てが新作でした。
「毎回新しい事をやるなー!」とよく言って頂きましたが
実際私にとっても今回は結構な冒険をしたつもりです。
初めて色を使い、作品中に墨を使いませんでしたから。

今回ご覧頂けなかった方の為に
また振り返って頂く為に
大まかですが作品と展示風景を紹介致します。

先ず正面。 
 

作品「は」の旋回




足を踏み入れるとこんな感じ。鏡の文字が点在。



入って直ぐ大きな作品 
「夢をえがく人」 サイアノタイプ 

漢字「夢」と書いている私の影も写っているの分かります?
サイアノタイプは青写真や日光写真とも言われる写真の技法。

その技法を用いた作品群。

作品「自(画)」青の濃い部分が私の横顔に・・。

「まどろみ」

「花」

「一の風景」一の中に風景写真が写っています。


振り返るとカラフルなアクリルとメディウムを使った作品。
上二つはなぜか写真では上手く色が映らないのですが
左 「こ」の間合い 右 「へ」の余韻

「あ」の十字路

「く」に分かたれた赤

横から

こんなふうに厚く盛り上がってコッテリとした雰囲気。


正面の作品「舞」 アクリルミラー「の」 と 折れ曲がった「を」

実際に「舞」書いている所ですが文字は無く、その行為だけを表現。
筆が動いている所が見えると思います。

短冊作品にもアクリルを使った作品と、サイアノタイプの作品を展示。
アクリルミラーの「へ」「が」「は」

手のひらサイズの小さな鏡「を」「の」「と」「へ」も販売。
素材はガラスじゃなくアクリル(プラスチック)なので
軽くて落としても壊れにくいです。磁石も同封してるので
金属に引っ着ける事も出来ます。(手鏡として化粧ポーチにも・・・?)

壁面には反射した まさしく鏡文字が・・。

鏡にした文字は全て助詞と言われる文字。
何処どこ「へ」行く。誰だれ「と」。何なに「を」。っていう風に
言葉と言葉をつなぐ文字。
前後に好きな言葉を当てはめて見つめて頂こうと思い制作。

私の道具や、サイアノタイプに使用した薬品も展示。

調合してしまうと紫外線で変色してしまうので
暗闇で手袋をして、軽量カップ、軽量スプーン、スポイトを手にして薬品を扱っていました。
書をやる者とは思えない姿ですね。

とまあ
こんな感じの内容でした。

書道を見に来た方は戸惑い。
フラッと来た方は「で 書道もされるんですか?」と言い。(笑)
サイアノタイプに食いつく方、アクリル作品に見入ってくれた方。
鏡に夢中な子供に   ・・・?なまま帰られた方。
面白い反応が多く見られました。
でも
書道に興味が無かった方や分からないという方にも楽しんで頂けた事は事実。

私がこういう事を始めた動機の一つ
書道をする人しか見に来ない様な書道展はもう嫌だ。と思ってた事。
その事はこの展示会でクリア出来たんじゃないかと感じました。

ゴールデンウィークはこのタイプの作品を持って東京のイベントに参加しますので
関東の方々、是非実物を見にお越し下さい。





  
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Posted by HIROSHI UETA at 03:12Comments(3)個展・グループ展/Exhibition