Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2015年03月26日

作品「百花繚乱」展示中。


桜もチラホラというこの頃。という事で
常設展示して頂いてる京都芸術センター
前田珈琲明倫店の作品を入れ替えました。

作品「百花繚乱」
墨、日本画宣紙
額:チーク一枚板(中村謙二氏作)

ちょうど去年の今頃大阪で展示させて頂いた作品で
この頃から「もう一度墨を」って思い出してきた頃ですね。

京都芸術センターはPARASOPHIA(京都国際現代芸術祭)の会場のひとつでもありますし
是非一緒にお楽しみ下さい。PARASOPHIAの作品も非常に面白かったですよ。

また同じく京都文化博物館内の前田珈琲文博店にも

屏風作品「一期一会」を常設展示していますし
京都文化博物館 別館arton art galleryでのグループ展にも出品しています。
どうぞ桜と現代アート散策の合間にお立ち寄り下さい。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 17:30Comments(0)作品/Works

2015年03月18日

春は京都で現代アート三昧。



現在京都市内数か所を会場にPARASOPHIA(京都国際現代芸術祭)が開催されてて
世界で活躍されてるアーティストの作品を直に体感できますが
それに平行して様々な催しも進行していますよ。

私のお世話に成っている京都文化博物館別館内arton art galleryでも
「See Visions展-未来を創る-」が開催中で私も参加させて頂いています。
ジャンルは書、絵画、彫刻、漆芸、ガラス、陶器等で
これまた個性的なアーティストの一堂に展示されています。
また新しく「アトリエ左馬寮」も開設され、ギャラリーコレクションの作品も展示。
私の2008年の「源氏物語のをんな」シリーズの作品も一点展示されていましたよ。

昔の作品は今の自分にはどう見えるのかと心配な部分もありましたが
「へ~エエヤン」と過去の自分に安心した次第です(笑)。

京都文化博物館はPARASOPHIA(パラソフィア)の会場の一つでもありますし
現在「京を描く―洛中洛外図の時代―」も開催中。
どうぞ一緒に楽しんで下さい。

「See Visions -未来を創る-」
日時: 2015年3月7日(土)~5月10日(日)  
     10:00~18:00(月曜休廊/月曜祝日は開廊、翌日休廊) 
     *アトリエ左馬寮は土・日・祝日のみ開場
会場: 第一会場 arton art gallery 京都文化博物館 別館
     第二会場 arton art gallery アトリエ左馬寮 ( 中京区旧二条通御前通東入ル)

他にも、京都の様々なアートギャラリーや芸大がPARASOPHIAに合わせてそれぞれ個性的な企画展
開催していますし、超京都art kyoto2015も4月には開催予定。
2015年の春の京都は桜だけじゃないですよ。


  
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Posted by HIROSHI UETA at 15:15Comments(0)個展・グループ展/Exhibition

2015年03月11日

墨に20彩「声」。KANOJYO展終えました。


「声(voice)」 作品サイズ:81×136(㎝)
(仮表装の為、今後額装や屏風、軸にも変更可能)

大阪・中崎町のイロリムラで開催していました「KANOJYO」展が
無事終えられました。お出で頂いた皆さまありがとうございました。

本展はアートコレクターである曽根原氏のチョイスで集められた
男性ばかり8人の作家による展示会でした。

はじめましての作家が多い中
洗練されたカッコイイ会場に仕上げられ
また素晴らしいお仕事をされてる皆さんと知り合えた事が喜びでした。

6日間の短い展示でしたので
お出でになれなかった方も多かったと思いますし
振り返るという意味も含めて会場と作品のご紹介です。

会場入ってスグ。手前は3Dプリンターで製作されたという奥田耕司さんの作品。
花の部分は針で支えられてるので、風でユラユラそよぎます。
奥壁面の女の子は今野雅彦さん。


壁面はイラストレーター新岡良平さんの作品。若い女子に大人気。
陶器は穴吹定春さん。上下で手を合わせているデザイン作品でマニキュアも使用。

ガラスの作品は奥島圭二さん。繊細で美しい作品。

彫金の清水範康さん。繊細さと素朴さを兼ね備えた作品。

陶芸の田中雅文さんの非常に洗練された作品。と私の「声」


今回の私の作品は墨色をどう出すのかを考えました。
水墨画では「墨に五彩あり」と言い
一本の墨で沢山の色が表現出来るという意味なのですが
言葉のまま5色としまして
時代の経た呉竹さんの油煙墨(茶系)と
人から頂いたこれも古い中国の松煙墨(青系)
両方使うと10彩。
硯も粗いのと細かいのを二面使って摺ると20彩。
と、成るのかな~と。そんな事を思い墨を用意しました。

また墨色が出やすい30年ほど経った十分枯れた紙を
引っ張り出してきました。

でもそれは用意しただけで
それをネラッて書くという事は今回はやりたくなくて
その結果どんなモノが出来上がるのか
乾けばわかる・・・という位の気持ちです。

題材は「声」
コンセプトは前回書きましたので省略しますが
生々しいモノ、生きたモノ、取りつくろう事のない様なモノを表現したかったのでした。

今までは削り出した様なモノを目指していたので
私にとっては新しい試みでした。
(分かりにくい差なのかも知れませんが・・・。)

これからも墨の事、紙の事、そして震災やテロの事もじっくり考えていき
作品に向かっていこうと思います。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 13:15Comments(0)個展・グループ展/Exhibition

2015年03月03日

グループ展「KANOJYO。」参加します。

大阪中崎町にありますIRORIMURA(イロリムラ)さんで
グル―プ展に「KANOJYO。」に参加致します。


---------------------------------------------------≪画像大きくなります。≫→
KANOJYO。
日時:2015年3月4日(水)~9日(月)
    12:00~20:00 (最終日は18時まで) 初日はプレオープンになります。
    *私は4日㈬、8日㈰、9日㈪は会場に居ります。
会場IRORIMURA(イロリムラ) 
    大阪市北区中崎町1-4-15
    地下鉄谷町線「中崎町駅」1番出口を出て、北野病院方向(南方向)へ。
    JR環状線の高架手前、セブンイレブンの角を
    高架に沿って右に入りすぐ。
    中崎町駅1番出口より、徒歩2分程度。
--------------------------------------------------------
今回は呉竹さんで墨に付いてお話を伺っただけに
墨にこだわり、その墨を生かす為
ある人から頂いた20年~30年経った貴重な古い紙を引っ張りだして
墨だけのストレートな作品を制作しました。
壁面を使う人が少ないので、全紙(縦60×横165㎝)の大きい軸の新作です。

グル―プ展のテーマは「KANOJYO」
彼女も含め、家族、友人、懐かしい人、恩人
そして震災や、テロの被害等、今の時代性も含め
メディアが報じる以外の小さな声を聞いていかないと、と思い
「声」という作品を制作しました。

墨だけの表現ってシンプルなだけに難しいのですが
自分でも久しぶりのヒットが出せたと思っています。(笑)

企画者を含め本展は9人の男達による作品展です。
新岡良平(イラストレーター)、根野雅彦(油画)
田中雅文(陶芸)、穴吹定春(陶芸)
奥田耕司(立体造形)、奥島圭二(ガラス造形)
清水範康(彫金)、曽根原豊人(企画・発起人)と私 上田普(書)
海外でも活躍されてる魅力的な作家さんが揃っていますよ。
参加作家プロフィールはこちら

どうぞお近くの際は御立ちより下さい。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 12:37Comments(0)個展・グループ展/Exhibition

2015年03月02日

墨の秘密と魅力!株式会社呉竹見学2

さて。株式会社呉竹さんに見学に伺った件のお話です。
ちょっと長い文章になりましたが
書道をやってる人でも知らない墨情報がまじっていると思いますよ。

にぎり墨

株式会社呉竹本社のある奈良はシェア95%をほこる日本でも有数の墨の産地で
1400年頃から作られる様に成りました。

ロウソクを燃やしていると黒い煤(すす)が出ますね。
あの煤が墨の黒を生んでいるんです。
何を燃すかで墨色にも影響があるのですが
一般的なのが菜種や胡麻油を燃やした油煙墨→これが茶系の墨色。
松を燃やしたのが松煙墨→青系の墨色。
(青墨と今一般に言われてるのは青い色が入っている事が多いです)

と、一般に言われているのですが
実はそう見えているだけ!
煤の色は同じ黒なのですが
粒子の大きさが油を燃した煤は小さく、松の煤は大きい。
色は光の屈折で見えますから
粒子の小さいのは茶というか赤っぽく見え
大きいのは青っぽく見えるのだとか。

あと膠(にかわ)が原料なのですが
これは昔は接着剤としても使われていたのですが、ゼラチンを主にした動物性たんぱく質。
(豚骨スープの上に浮いてる油の様なモノ。と私は理解しました。)

以上だと思うでしょ?。

あともう一つ香料が入っているのです。
墨をすっている時に「墨のイイかおり」とよく言いますがあれは墨に入っている香料のかおり。
当然と言えば当然で、基本膠は臭いモノです。
それを和らげるのにジャコウ、龍脳、梅花香等が入っているそうです。
もっと詳しくという方は呉竹さんのHP

最盛期39軒あった奈良の墨屋さんは
現在10軒そして墨職人さんはなんと8人・・・?
そう墨職人さんはカケモチなのです。
そしてまた残念な事にその8人でまかなえる程度しか需要がないという現実。
(ここで前回のプロの書家でも墨はすらないという所に関係してきます)

膠のイタみのはやさもあり、墨は寒い時期に作ります。
水を加え湯煎し膠を溶かした膠液に煤と香料を交ぜあわせると粘土の様なモノに成り
それを木型に入れて成型、乾燥させるのですが
原料を粗混ぜする時以外は全て手作業。
スゴイ職人仕事が盛り沢山でした。

墨を練り木型に入れ、沢山ある万力に挟みます。



乾燥。木枠には灰が敷き詰められており、一気に乾燥すると割れが起こるので
初めは湿度の多い灰で、毎日徐々に湿度の少ない灰に入れ替える。30日間。



稲藁に結んで100日ほど空気乾燥。

しかし、墨は新しいのは良くないと言われます。
本当に乾燥しきるまでに、それから3年。
また膠の特性が安定するには更に3年。
墨が最も真価を発揮するのは製造後20年~50年だとか。
という事は、いま昭和の墨を使う位が一番良いという事ですね。

墨型彫刻の職人さん。
恐ろしい程細かい仕事をされていました。




今回神戸で一緒に展示会をしたイラストレーターの上田バロンさん
グラフィックデザイナーの泉屋宏樹さんのトラトラトラの3人で伺ったのですが
特別にそれぞれ「にぎり墨」を体験させて頂きました。
棒状に練られた墨を手で握って成型するのですが
墨の綺麗な光沢感と、ホンワリした暖かさが印象的で
意外に握った手にはほとんど墨が着かないのでした。
私のにぎり墨は最初の画像で。


嬉しかったのは呉竹さんで働いてらっしゃる職人さんは若い方もいらっしゃた事。
呉竹さんでは若い職人を育てる事にも力を入れられてるそうで
墨型彫刻の方も、奈良で一軒に成った有名な墨型彫刻職人さんの所で修業されて
こちらにいらっしゃるとの事。

墨の魅力って色々あると思うのです。

前回も言いましたが1000年以上もつ事が証明された画材である事。
(聖徳太子の書いた字が今も残っているのですよ。)
聖徳太子筆 法華義疏

墨で書かれた木の表札は
木の部分は風雨で痩せていきますが、墨で書かれた所は痩せないので
文字がポッコリ盛り上がった様になります。

墨色で同じ色というのは出せません。
同じ墨、同じ硯でも磨る力の入れ加減で変わります。
もちろん同じ墨でも硯が変わると色が変わる。
紙を変えれば色が変わる。
では目の粗い硯と細かい硯両方ですって合わせると・・・・?
こんな事を考え出すと表現は無限です。

少し裏技を言うと。
今の様な寒い時期は水も硯も冷たくて墨がオリにくい時期。
膠は温度が上がると柔らかくなる性質なので
硯を温めたり、水の温度を上げてあげるとオリ易く成ります。
(という私もあまりしないので、加減は分かりませんが・・)

また歌舞伎等の”まねき看板”を書く時は
墨をすり鉢ですりつぶし、艶を出す為に日本酒を入れた
墨汁を使用するのだとか。

どうです?
こんな魅力のある画材を使わない手は無いと思うのですが。

墨液は小学校教育の為に生れた事は前回書きましたが
なんでも速く、便利な今の時代だからこそ
逆に墨を磨る事を取り戻し、自分色の墨色を楽しむ様な授業にした方が
豊かな授業に成る気がしたのでした。

最後に成りましたが
無理なお願いに気さくにお答え頂き、色々お話を聞かせて下さった株式会社呉竹の綿谷会長をはじめ
お助け頂いたスタッフ方々。お仕事を拝見させて頂いた職人皆さんに感謝申し上げます。


  
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Posted by HIROSHI UETA at 12:35Comments(0)文房四宝