Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2017年05月13日

地下水は何処にある?書籍ビジュアルの製作「自然地下水調査法」

初めて本のビジュアルの仕事をしました。
しかも学術書。

自然地下水調査法 竹内篤雄著 コチラでも販売しています。
著者の竹内先生は地温調査研究会を創設された方で
一度ココでも紹介させて頂きましたので詳しくはコチラで。

数々の御本は出版されてこられたのですが
今回はその今までの調査研究を総括した書籍という事で
お声掛け頂き「水ミチ」と書いて欲しいというお話だったのですが
「水ミチ」と書くのでしたら・・水で書く・・? と思い立ち
ソレがをそのままビジュアルに採用して頂きました。


本を開くとこんな感じ。「水ミチ」


水を吸い込まない鳥の子紙に水で文字を書き
そのままだと表面張力が足りないので、水の線の上に水を足していくと
線の部分がプックリとした水溜りの様に成ります。

何が難しいって撮影です。
白い紙の上に透明な液体ですから・・・。
光の調節を色々やっていると、どうも横から光が入ると立体感のある水の線が出るので
これは早朝に製作撮影していました。
というのも私の製作部屋は東窓。
日が昇り始めてスグが一番真横からの光ですから
そこに合わせられる様に書き上げました(笑)。

そんな風に撮影したのがコレ。


地下水って地面を掘っていくと、粘土層があってソコにあると単純に考えていません?
実は層の様にあるのではなくて地下水の道があるそうなのです。
ソレを「水ミチ」と言ってる訳です。

この「自然地下水調査法」では現地で実施する際の手順、解析、解釈の方法に付いての記述
「日本各地の地下水温」863箇所における4726本の地下水温についてまとめたデータ。
「温度測定による流動地下水調査法」(1996年 古今書院)を基にして、その後の研究成果を踏まえて
多点温度検層および単孔式加熱型流向流速計の部分を全面的に改訂した書籍
(本書はじめに より)ということです。                          

学術書ですので決して一般向けの書籍ではありませんが
きっと専門の方の有益な研究成果、データとして役立てられ、それらが私達の生活に
密接に関わられるものとなってくれれば嬉しいですね。




  
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