Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2011年03月07日

京都の衰退!?

京都の衰退!?
屋根の上でよく見かける鐘馗さん(北斎漫画より)

昨日、京都文化ベンチャーコンペティション最終審査を見に入って来ました。
京都府の主催する催しで今回は4回目。
ビジネス下手な私の頭を刺激しないとと思い、初めて足を運びました。

昨今の京都の文化の衰退は顕著なもので
呉服屋を初め、エッ!アソコが?いう老舗も暖簾を下ろす事もままあり
また、四条河原町周辺の街の荒れ様も酷い物。
梶井基次郎の「檸檬」で有名で私もお世話に成っていた
丸善がカラオケボックスに成った時も
「なんでやねん」と諦めの様な突っ込みしか出てきませんでした。

そんな京都・日本文化をビジネスの観点で何とかしようと
アイデアを競うのがこのコンペ。(・・と私は見ました)

漆、竹工芸、友禅、町屋等を新しいアイデアで商品化
もしくは、今の生活事情に即した提案がされていました。

いつも思う事ですが、ネックなのはコスト面。
アナログな仕事をしている、職人・作家達の商品・作品はどうしても高い。
それが、世間一般の価値基準から見ると現実味を失わせるのですよね。

では安くするのか?と言っても
出来ないのが現実。
もう既に安くしてて、ピーピー言ってる人も多く居ますし
また、それをしてしまうと制作側の目一杯の仕事が出来なくなり
技術の低下にも繋がります。(モノを作る側の責任が問われる事も・・・)

また、今の職人・作家が経済的に成功していないと
それに憧れる次の世代もきっと居なく成ります。

やはり、安い物を大量に買うよりも、良い物を一つ長く使うという価値観
ライフスタイルを消費者側に提案していく事も大事なのか?

ここ最近、アートの分野でも作品を買う事を提案する傾向が
見られる様に成ってきました。
映画「ハーブ&ドロシー」でもそうだし、世界中で開催されているアートイベントでもそうです。
先進国の大量生産、大量消費の時代からの変換期が
きつつあるのかも知れないですね。

京都はいつも流れの後追いな所があるのですが
こういう事こそ
多くの芸大があり、職人を抱える京都が
先陣をきらないといけませんよね。
京都の衰退!?
  • LINEで送る


Posted by HIROSHI UETA at 23:49│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。