Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2021年02月03日

京都×パリのTAKUMIプロジェクト

一昨年パリの製本作家JulieとコラボレーションしたTAKUMIプロジェクト。
その時の作品はコチラに。

実は今年も参加しています。
しかしながら今回は互いのアトリエに行き来する事は叶いません。
なのでリモートで交流、打合せなんかを重ねながらコンセプトでコラボし
制作するというプロジェクトになりました。


打合せのメモ




今年私のパートナーになったのはカルル(Karl Mazlo)http://www.karlmazlo.com/nouvelle/
京都にも何度も来てるジュエリーアーティストで
彼も一昨年のTAKUMIプロジェクトに参加していましたので
互いに顔見知りで話もはやかった。


カルルの方が日本文化に精通している事もあり
私のコンセプトに歩み寄ってくれた様な気がしますが
取り合えず墨の表情を面白がってくれた事と
「はかなくて、変化していくからこそ、それは愛おしくて、美しい」
「全てに手を加える訳でなく、自然(無意識下)な所が必要」とか
私の思い描いている所に興味を持ってくれたので、そういう所がコンセプトになった。

硬い金属を扱う人にとって、ハカナイとか変化とか難しい取り組みだったと思うけど
それでも試行錯誤して面白い作品に仕上げた。
私の方は彼が墨じゃなくて炭を使うという話をしていて
カーボン・・・煤ね・・・っ‼
煤(すす)を使っての線=墨の線。筆線→線を抜き出す。
てな風に煤だけの繊細な作品に取り組む事になった。

私が工房を訪れた風にカルルが作ってくれた(笑)

そんな今回の取り組みとその作品はHPにアップされ公開されました。
Savoir-faire des Takumi https://www.kyoto-paris.art/
10人5組のアーティストがそれぞれコラボレーションし作品を作っています。

でも正直言うと私の作品はまだ完全には完成して居なくて、ココにあるのはまだ仮の状態。
2月の京都展にもその仮の作品を展示する事と思います。
しかし3月の東京の展示には間に合わします。(関係者の皆さんゴメンね。)
でもきっと面白いモノができると思いますのでどうぞお楽しみに。
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Savoir-faire des Takumi 展示日程
・2021年2月10日(水)~14日(日) 
 9:00〜17:00(最終日は16:00閉場)
 京都伝統産業ミュージアム(旧みやこめっせB1) / MOCADギャラリー

・2021年3月18日(木)~3月21日(日) 
 木 13:00〜20:00(招待のみ)、金-土 12:00〜19:00、日 12:00〜16:00
 アートフェア東京2021 東京国際フォーラム ロビーギャラリー ブースC13

・2021年3月22日(月)~3月24日(水) 
 月 17:00-20:00(ご招待のみ)、火 11:00-20:00、水11:00-17:00
 IWAI OMOTESANDO  東京都渋谷区神宮前5-6-15 入場無料・事前予約制

  
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Posted by HIROSHI UETA at 21:49Comments(1)道程個展・グループ展/Exhibition

2020年06月03日

作品「行」の制作3 墨の話


書が3Dである事は話した。
どうすればその表現ができるのか墨の調節。

墨は浸透して紙の中に入りそこから横に拡がる。
墨のにじみをよく観察すると、紙の表面ではなく内部である事が分る。
では紙の上で留まる荒い粒子と内部に浸透する細かい粒子を混在させれば
その表現が可能になると思いこの様な墨を使用した。

削墨。

墨を木型に入れて形成する時にできるバリ部分を
カンナで削り落としたモノで、コレを使って提灯や歌舞伎のマネキを書くのに
使われる墨で、今回求めたのは元々五ツ星と言われる最高級の墨の削墨。
コレをすり鉢で細かくする。

こうすれば荒い墨と、五ツ星の細かな粒子が混在させる事ができる。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 13:19Comments(0)道程

2020年06月02日

作品「行」の制作2 書の本質

映画を見ていてふと気付いた事がある。
冒険家が誰も居ない荒野でケガをし、遭難した。
自分の終わりを感じた彼は岩に文字を刻みだした。

この岩に何かを刻みたくなる感情、自分の生きた証。
内部にある底からのメッセージ。それを残したいという衝動。
そういうモノが書の根本にあるのではないのか。

実験的な映像ですけど、以後の説明に実例になるかと。

この文字を刻むという深度が書には今もある。
点を書くにしても、筆先から紙に突き刺す様に、筆を沈めて書く。
一本の線にも筆を上下させながら書く、これには筆法というルールの様なモノも存在しているが、紙や墨がまだ無かった頃の石に文字を彫っていた名残が
ソコにはあるのではないか、筆は石を削る為の刀の代わりなのではと考えている。
書道をかつては入墨道※と言っていたのもその所以ではないか。

そして、その息遣いは紙の奥だけではなく、紙の上にも繋がっている。
様々な言い方をするが
気持ちが途切れないだとか、流れと止めないとか
よく小学生の時に言われる文字の途中で”墨つぎ”をしないというルールは
筆蹟は線と線の間にもあり、文字を形成する複数の線とその間も含めて流動的に書く。

古代では文字が呪術的に扱われていた。
文字ひとつに意味を持つ表意文字であればこそ余計に文字一個に対する意味合いが強い。
だからこそ文字の途中で心(息)が途切れない、という事になったのではないだろうか。

ともかく書は昔から紙の下にも上にも筆跡がある3Dとして認識していたのだという事。

※入墨道・・・書聖と仰がれる王羲之の書の筆力が強く,木に書いた墨が9mmもしみこんだという故事からによる。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 18:25Comments(0)道程

2020年05月26日

作品「行」の制作1

「作品 "行” の制作過程。 木製パネルに厚手の玉潤箋を3枚張り込む」




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これから私達は何処に向かう。何処に行く。何を行う。
人はこの境遇を如何に乗り越え未来に行く。

ようやく向かえた晴れやかな季節に、自然は変わらず咲きほこり
一見これまでとどう違っているのか分からない。
考え、悩み、迷い、言い訳をし、間違い、答えを探る。まさに行(ぎょう)。

元来“行”の文字は十字路を表す。

正しい道は。
誰にとって正しい。
それでも未来はやって来る。
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墨色の良い古い紙(玉潤箋)を使うが
古い紙は墨を入れるとニジム過程で繊維の灰汁とか汚れが出てくる。
それを消す方法があるのだか
通常は書いてから裏打ちをするので、その裏打ちの工程で本紙の下に一枚紙を入れ
たっぷり水を打つ事で汚れを下の紙に移す事ができる。

しかし今回は先にパネルに張り込むので
その汚れを取る作業も先に一緒にやってしまう。

一番下の紙は“捨て紙”で汚れを吸い取らせる紙。(パネルに張り込む時に剥がす所が見られると思う。)
その上にたっぷり水を打ちながら3枚の紙を重ね。最後に肌裏紙を合わせる。

書は深さなので厚手の紙を3枚合わせた。
書いた時墨は下に落ち、その後横に拡がる。厚みがある分、深さが表現できる。
そしてきっと見た目の墨色の深さも表現できると想定している。

(これほどの汚れが移った。)
  
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Posted by HIROSHI UETA at 19:41Comments(0)道程

2020年05月05日

これからのアートを考える


作品「沈黙 silent」

美術機関が閉まっている状況で
オンラインでのイベントが増えています。

地方にいる人間としては最先端の美術にアクセスし易くなって嬉しい環境でもある。
これが収束してもこの状況は続いて欲しいと願う。

トークを聞いてるとこの状況を好機と捉えてる人達が多い。
足元を見直そう。とかこれまで見ない様にしてた物事に目を向けようとか。
ともかく幾つか紹介。

アーティストのオラファー・エリアソン氏とキュレーターの長谷川祐子氏が出演したスペシャルトークセッション。

【芸術公社チャンネル開設記念トーク】ウィルス共生時代を生き抜く、芸術の想像力とは

美術ではないけど。
『これまでのFab、これからのFab』座談会vo.01
『これまでのFab、これからのFab』座談会 vo.02
私の知り合いも大勢。
・京都にあるヴィラ九条山のフランスのアーティスト達のオープンスタジオ(~10日まで)

メトロポリタン美術館のwebサイトですが
 あらゆるジャンルの作品が高解像度で見られ、しかもダウンロードもできる贅沢なサイト。
 きっと実際の会場よりも近寄って見られるんじゃないかな。

色んな所で元に戻るというよりは、違う未来を求め、変化を望んでいる感じがする。
新しい視点なのか、原点にたち返るのか。アーティストそれぞれによると思うけど
2020年が分岐点になるのは明らか。

  
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2020年04月28日

なんのために書く


作品「沈黙」

ある音楽家の話でバッハの時代は神様が居た時代で
神に祈りつつ作曲をしていた時代と話していて、ふと気が付いた。

自分達の書いている古典の書なんかは
バッハやダビンチなんていうよりもずっと前の人達。
神様は現実に居ただろうし、恐れもしていた。

京都で言う中世は応仁の乱(1467年~1478年)以前の事らしいが
(ちなみに応仁の乱を境に戦前戦後という話も・・)
宮大工にとって修復するのに面白いのはこの中世以前の建物らしい。
という話は以前にも書いたかもしれないが、いま一度。

それは価値観が今の人間とは全く違うからという話で
戦乱の時代、まず家という集合体がほとんど無い。
今なら将来の夢とか言えば、両親、祖父母を見て
それを評価してこうなりたい、なりたくないとか言える。
しかし両親、祖父母が居なくて、自分もいつ死ぬか変わらない時代。
興味があるのは自分が死んでからの世界。

だから親族よりも神仏の存在の方が近しかったという話。

私達が臨書している貴族達も同じ心境だったかは分からないが
源氏物語なんかを見ると、神仏に身を委ねている所は感じられる。

ともかく気付いた事は
自分が書いている日本の古典は
私達と同じ価値観の人間達が書いたモノではないという事。
ましてや金文なんて3000年も前のもの。


  
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Posted by HIROSHI UETA at 18:46Comments(0)道程

2020年04月24日

「榲桲に目鼻のつく話」が金メダル!


ぶん 泉鏡花× ゑ 中川学 「榲桲に目鼻のつく話」


カバーを外すと。

絵本「榲桲(まるめろ)に目鼻のつく話」がオランダ・アムステルダム主催の
国際デザインコンペIndigo Design Award 2020 Book Design部門でGOLDを受賞しました。

ブックデザインはiD.の泉屋宏樹さん。
泉鏡花 絵本化シリーズのイラストレーター:中川学さん×デザイン:泉屋宏樹さんのタッグの
三作目になるのかな。
始めは「龍潭譚」。二作目「化鳥」。そしてこの 「榲桲に目鼻のつく話」。

それぞれ色んな所で活躍してる本で「龍潭譚」「化鳥」はアジアデザイン賞を受賞しましたし
「化鳥」の英語版は昨年イタリアで受賞しました。

このシリーズの素晴らしいのは先ず中川学さんが泉鏡花作品を大好きな所。
そして泉鏡花記念館がその中川学さんの絵を評価し、鏡花作品を表現するのに相応しいと企画にも参加している事。
そしてこの間を取り持ったのが泉屋さんの行動力だったという事。

初めからこの馴れ初めを知ってる者にとっては奇跡の連続でコレがあると思うと
何だか感慨深いモノがあります。

中川さんは自身の個展用にこれまで好きだった泉鏡花の作品を絵本化しようと
「龍潭譚」を描き上げ、自分で手作りで本にしていました。
これを自費出版で絵本化しようと、泉屋さんに相談。泉鏡花の何たるかを知らなかった彼は
早速、金澤の泉鏡花記念館に足を運んでみます。ソコで中川さんの絵をみた記念館の学芸員さんは
ウチで展示してみませんか?とのお話。・・・とまあざっと言うとこんな嘘みたいな話で今があります。

ともかく豪華版な「絵本 龍潭譚」が完成し、大阪で展示会を開き、トークイベントに来ていた方が
コレの絵を動かしてみたいと挙手。是非!って事で映像制作の青木香さんが参加。
この 「榲桲に目鼻のつく話」もアニメーション化されています。

人のご縁ってホントに面白い。

泉屋さんの面白い所は何にでも興味を持つ所と、動く事。
印刷屋さんの印刷機械の所までも足を運びます。紙を触りサワリしながら確かめます。
くどい位の確認の連絡が来ます(笑)。とにかく丁寧なんですよね。
そして知らない事は調べもしますし、武器にもします。
何でもそうですが、知り過ぎるとどうしてもマニアックになります。マニアックになると一般向きで無くなる。
より多くの人に伝えないといけないデザインの仕事では消費者の目線を忘れてはいけませんよね。
とにかくソコの差し引きが上手いんだと思っています。

でも本質はマニアック側の人なので絵本の中に隠しアイテム作ったり
特装版用にこういうのを作ったり

なんなら手作業でも構わないと、よく手作りをしてしまったりします。
手間を惜しまない人。

本当はもっと多くの人が関わってるのですが
ともかくそんな人々が集まり 「榲桲に目鼻のつく話」が受賞しました!
おめでとう!!

私もここに関わらせてもらっています。


榲桲に目鼻のつく話 特装版
   普及版は全国各書店にて発売中
・絵本「化鳥」(日本語版) https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336055446/
・絵本「化鳥」(英語版) https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336062086/
・龍潭譚 販売終了しましたが 特設サイト

泉屋宏樹さんのブログでhttp://blog.id-izumiya.jp/archives/2019/03/19-160147.php
デザインのこだわりも見て頂けます。
宜しければお手元にいかがでしょう。

  
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2020年04月18日

コロナ前、コロナ後

蹟(seki) Hiroshi Ueta Japanese caolligraphy exhibition @art bikukan Saga (KOBE) 6-15/Dec/2019 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA


個展「蹟」での展示風景 2019年 アート〇美空間Saga
板の作品「蹟」、床の作品「蹟」、横長の作品「忄(立心)」

元々家で仕事をする人間にとっては
展示のキャンセルや延期はあったものの
今回のコロナの事で仕事環境で大きく変わった事はないが
色々と考える事が多くなった。

テレワークも意外にエエやん。とか
街の空気が澄んでるとかも聞こえる。
昨夜のMTRL京都のライブ中継 https://youtu.be/IBIVmuJw5E8 でも
(まだyoutubeで見られるので良かったら)
色々と考えさられた。

世界のミュージアムやギャラリーがVRに対応し家でも体感できる準備をはじめたり。
美術館の映像資料も公開になった。
MOMA https://www.moma.org/magazine/articles/276
ポンピドゥーセンター https://www.centrepompidou.fr/en
東京都現代美術館 https://www.mot-art-museum.jp/news/2020/03/20200319170516/
ディオール「夢のクチュリエ」展 https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/21729
国立西洋美術館 //www.youtube.com/channel/UCFtBgJ1ArMLvcpQeT2vNupQ/
などなど・・。

どこかの資源をどこかの国に運び製造し、どこかの国で販売し、売れ残ったモノをどこかの国で廃棄。
こういう運搬から発生するCO2や、エネルギー、プラスチックゴミ等の環境問題や
フランスでは"ファッション協定"を宣言し、環境に配慮したビジネス転換も丁度動きだしていた所に
今回のコロナ。

人やモノが動かなくても”事”が生まれたり、学べたり
無駄なく製造ができるシステム(マスクの作り方を共有したりも)は正しく今起こってるし。
そういう事で無意識下でも環境的にも負荷が少なくなってきている。
今回の事であらゆる所で強制的ではあるがスタートしてしまった。

コロナ前の状況に戻るわけではなく
コロナ後には世の中はこうなったという後々話される様な事に
既に動き出しているんではないのか。

ともかく天気のいい日は外で色んな人に会いたいという
この気持ちは抑えられないけど。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 16:52Comments(0)道程

2020年04月15日

見るよりも感じる桜


男前豆腐店 桜風味とうふ

和歌の続きをします。

和歌は色んな事を歌います。
恋、季節、故郷、自然そして多くは切なく、無常的。

一度満開の桜の歌を探しました。
満開で美しい!嬉しい!テンション上がる‼みたいな。

見付けられなかった。
これから咲く事を待ち望む歌、もしくは散ってゆく歌ばかり。

きっと見てるだろうけどそれは歌わない。
もしくは見るよりも想像する方が美しいという事かも知れない。


これまで広告の文字は墨色というよりは
文字を見せる事を主にしていましたので、文字の黒はベタ黒にしていましたが
この桜の文字は初めて墨の濃淡を利かせる様にしました。

醤油というよりは塩であっさりいただいた方が桜の風味が感じられて
そのほんのりとした感じが春を感じさせてくれますよ。


  
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Posted by HIROSHI UETA at 14:16Comments(0)道程

2020年04月15日

なぜ歌をうたう。


作品「ぬばたまの月」 青空blue 大丸心斎橋店:店内に展示

何故日本人は昔から歌を作っていたのだろう?
(短歌の事ね。)

万葉の頃から。
何度も歌集を作り、語り継ぎ、書き残し。

確かに中国の漢詩から来てるのだろうけど
それが天皇の命令で和歌集を作ったり、和歌を専門とする貴族が居たり。
和歌を送ったり、返したり。
器の箱に、茶杓に和歌を書いたり。飾ったり。
ホントに不思議な文化。

想像するに和歌ができたから平仮名が生まれたんじゃないかと。
教養としての部分があったというのはなんとなく想像できるにしても
なぜそこまで執着していたのか?

今で言うと歌謡曲で
百人一首はその時のベストヒット100な訳で
美空ひばりからミスチル、エグザイルまで。誰でも口ずさめる有名な曲。
なんて事かと想像した時もあるんだけど
もっと強い思い入れを感じる。

なんか重要なヒントがあるんじゃないかと想像する。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 01:08Comments(1)道程

2020年04月14日

書になるという事。


作品「蹟」2019

過去、具体と墨人の間では分かり合えなかった。
書の人間が書であるが故の呪縛から逃れられなかった事と
具体美術の立ち位置が西洋側に置いていたからだと思う。

結局は具体も西洋側とは分かり合えず
また墨人もしかり。
我道をそのまま進む事になった。

しかし現在は海外でも具体や井上有一を始め墨人の作品が再評価されている。
当人達が知ったら驚くだろう。

グルーバルの世界で必要なのは価値観がイコールになる事ではなく
多様性を面白がる所。
世界中がリアルタイムに見えるからこそ余計に
同じ価値観になってしまうほどつまらない事はない。
虹を7色に見えたり、3色に見えたりするから面白い。

書になるという事と
現代美術になるという事。
これらをあの人達は散々考え抜いたんだろう。

とにかく色んな事が腑に落ちた。








  
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Posted by HIROSHI UETA at 02:49Comments(0)道程

2020年04月12日

ユズレナイ


作品「曲がった"と”」の鏡

表現は自由であるはず。
しかし文字には書き順があり、文字である為のルールがあり
書道である為の道具があり
私は未だに"二度書き”する事ができない。

立体、版画、写真、ステンシル、デジタルと
散々色んな表現をしてきたのに
未だに"二度書き”ができない事にふと気付いた時、驚きと共に笑えた。

気付いたんだからできるのかと言えば、やはりできない。

書き順は文字の柔軟性が分かったから変えられた。
道具も表現の必要性から変えられた。
しかし二度書きはしない。

なんだろう?この呪縛。

華の抛入(なげい)れの様な。
陶芸の火入れの様な。
音楽の即興の様な。
もう一度、もう二度とが無いが
ユズレナイ・・。

三味線や琵琶には「障り」というのがあるらしい。
ピアノの様なクリアじゃない音にワザワザ調律するという。
こういうのも似てるかも知れない。

和楽器とオーケストラを一緒に演奏する難しさを聞いた事がある。
タイミングの取り方が違う、そして毎回変化する。
これももう一度、もう二度と無いもの。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 02:02Comments(0)道程

2020年04月10日

自分ルール


作品「蹟」 2019

音があり、それを書き留める譜面の規則ができた。
その後、規則をイジクる事で音楽を作る事が起こった。

人に伝えたかった。伝える為の方法が作られた。
その方法使って、人に伝わり難くする事が起こった。

綺麗に着飾りたかった。どうすれば綺麗に見えるか洗練された。
その洗練された方法じゃないと邪道だと言われる様になった。

物を大切に保管したかった。箱が作られた。
その箱を大事にする箱が作られた。箱にも価値が付いた。

客観的に見ると笑い話。
本質を忘れないでと自分にも当てはまる事。

そして本質さえ間違えていなければ
他の方法、別のルールも作れるんじゃないのか。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 18:55Comments(0)道程

2020年04月09日

息を合せる。


作品「蹟」2019 個人蔵

バンドにはベースやドラムのリズムセクションがあり
ビートボックスは正しくビートを刻む。
オーケストラには指揮者がおり、指揮者に合せる事で多くの人間が一緒に演奏できる。

リズムって結構大事な事は想像できると思う。
リズムに演奏者全員が乗っかる訳なんだから。

三味線と琴の演奏会や雅楽、能の舞台などに触れた事があるが
あんなゆっくりした演奏にも関わらずリズム隊がいない。
ゆっくりしたテンポほど合奏するのが難しいのに。
聞くと息を聞いてるらしい。
まさに「息を合せる。」

書道の臨書をやってて最近疑ってる事は
本当にこの人は私と同じように筆を持ってるのか?
同じ様な角度で筆を使っているのか?
もしかして左利き? なんて事を考えたりしている。

私の今の想像では平安時代の人達は正座をしていない。
どうも正座という言葉になったのは明治前後。
もちろん今の正座の様な座り方はあったが、それは神仏に対する座り方だった様。
じゃあ今臨書してる平安時代の書はどんな体勢で書いていたのか?
そんな事からはじまり、今の書の常識とは違うんじゃないのかと疑う様にしている。

そしてもう一つ臨書をしてて感じるのはその人のリズム。
ここで一呼吸入れるのか・・・。ここは一息入れないのか・・・。
線や形を見つつも、呼吸を後追いしてる気もする。

たぶん呼吸と鼓動はリンクしてる。
そして音楽で心地良いと言われるのは歩くテンポ。



  
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Posted by HIROSHI UETA at 18:49Comments(0)道程

2020年04月08日

その先は自分で考える。


作品「れんめん」

フランスで起こったアンフォルメルのアートムーブメント。

ずっと前から興味があった具体やモノ派の日本のアーティスト達。
具体なんかは芦屋の方で活動をしていたそうなのだが
年表を見てみると私が生まれた頃に芦屋の松並木の屋外で
展示していたらしく、実はそんなに昔の話でもない。
母が言うには変な人達がいるなあと思っていたらしい。
芦屋の市立美術館に行くとその辺りの資料が見られる。

ソコに森田子龍等の書道の人間たちも交じっていたらしく
一緒に写真に写っている

そんな日本のアーティスト達に影響を与えたのがアンフォルメルの人達。
度々日本に来てはパフォーマンスや展示、講演などを行っていたらしい。

墨美を創設した森田子龍や井上有一らの所にも呼ばれ交流を深めていたが
お互いにどうも意気投合できなかった事が
書の人間は余白を禅などの日本の文化、美意識を持って説明しようとするも
それが伝わらない、この漠とした所にいつも逃げ込むが、その漠とした所の説明がつかない。
日本のアーティストの難しいさがここにある気がしてた。

確かにあるハズなのに、いざ口に出そうとすると煙に巻かれる。
光悦の茶碗や、龍安寺の庭、良寛の書。近づこうとするほど離れていく。

昔から日本人が日本の美意識に興味を持ち、如何に他とは違うのか
如何に優れているのかと追及し、本にし語ってきた。本当にそうなのだろうか?

具体のアーティスト達もアンフォルメルの話を聞けば聞くほど、自分達の思ってたのとの違いを感じ
結局独自の方向に進んでいったと思われる。

しかしアンフォルメルの先に今のヨーロッパの現代アートはあるし
前衛の書道で言うと墨美の先に今の書がある。漠としたモノはそのままに・・。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 20:26Comments(0)道程

2020年04月07日

当たり前を考える。


作品「忄(りっしん)」 2019

神様、仏様の前では願い事をしますか?
お守りにもそういうのが沢山ありますよね。
家内安全や交通安全、厄除け、良縁とか・・。

フランスのアーティスト達と話してたら

=え!教会でお願い事するの?なんで?
 神は全てを知ってるんだからお願い事なんかしないよ。

じゃあ例えば教会でお祈りしながら何を言ってるの?
=感謝。

おお~!
=いつも見守ってくれてありがとう・・みたいな。

こういう違いって面白い。
神だのみという言葉さえも無い訳ね。
「なんならお願いする時に自分の名前や住所まで伝えとく人もいるよ。」
なんて話すと大ウケしていた。


文字鑑定、筆跡鑑定のジャンルの研究をしてるアーティストに
この文字からなんか読み取れる?って見せられたアメリカの精子ドナーの手紙があって
英語なんで難しいなあと思いながら、文字の書き方や、クセから感じる事を話していたのですが。

ああ、そう言えば家に遺書や死刑囚の残した絵や文章の本あるよ。興味ある?
=エッ死刑があるの?
うん。あるよ。

=自殺するのになんで文章残すの?
何か言いたい事があるからじゃない。

=言いたい事があれば言えばいいじゃない。
んんん・・・。

死刑の事は法律の事だからここでは一旦置いといて
遺書って言いうのはもしかして文化なのか?
自分の意思ではないにしろ自殺しないといけない場面(切腹とか)が昔はありました。
そういう時は言い残した事がきっとあります。
だから遺書というモノができて、遺書という言葉が日本にはある。
遺言とはちょっと意味合いが違いますよね。

ともかく日本には死刑があり、遺書がある。
当たり前な言葉だと思ってた事が、当たり前じゃ無かった訳で。
色々と考えさせられるきっかけになったというお話。

なんなら絶筆というのもありますね。
お坊さんがいよいよという時に
弟子達が「最後に一言!」と筆と紙を差し出す。
なぜ言葉じゃなくて書き残すという事になったのか、これも考えると興味深い文化。

(ちなみに私は基本お願い事はしない派)  
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Posted by HIROSHI UETA at 13:24Comments(0)道程

2020年04月06日

アイデアが降って来る。


作品「沈黙」
ヘーベルト美術館(グルノーブル)にて photo by Martine Rey


以前TEDを見ていた時。
色んな人のアイデアが降って来る時の話をしていた。

ある詩人は
家近くの草原を散歩していたら
遠くの山から詩がコチラに向かって飛んで来ている。
ヤバイ!と思い、家に走る。
詩はドンドン自分に追いつき、追い越してゆく。
家に駆け込み、逃がすものかと詩の尻尾を掴み
ペンを取り、詩のお尻から書き留めた。  

ある歌手はいつ詩が降りてきても良いように
常にレコーダーを持っている。
床に就き、ウトウトした時に降りてきてもレコーダーに喋りかけ安心して眠るという様に。
ある時、車を運転してる時に降ってきた。
アレっ?レコーダーが無い・・。急いで家を出たから忘れたか!
「今じゃねーんだよ!この野郎!」と空に向かって怒鳴り散らした。

私の場合何故か風呂に入ってる時が多い。
自分の展示会でコンセプトを考えるのに図書館に行ったり
実際に体験しに行ったり、気になる作家の作品を見に行ったりと散々調べて
色んなヒントを元にコンセプトを書き進めるが散漫に成りまとまらない。
パズルのピースが沢山手元にあるのに全然ハマらない感じ。

そんな頃風呂に入って頭を洗っている時に不意にパチッとハマる。
よくこんな事がある。

これもTEDでの話だが
この事を丁度話していた。
人は頭を空っぽにする時が必要なんだと言う。
散々思い悩んでも答えが見つからないという事はよくある。
そういう時こそ散歩したり、山を見たり、取り合えずボーとして
頭を空っぽにしてスペースを空けてあげる必要があるとの事。

確かに自分も頭を洗っている時に何かを考えたりしていない。
ただ頭を洗っている。 きっとそういう事なんだなと腑に落ちた気がした。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 15:32Comments(0)道程

2018年10月19日

パリのアーティストがやってきた♪「京都×パリ」コラボレーション

改めまして現在 京都市とパリ市の共同事業
京都×パリ「京ものアート市場開拓支援事業」
というモノに参加しています。

6月には私達がパリに行ったのですが
今回は京都にパリのアーティストの方々がいらしゃいました。
企画の内容は京都市のHPコチラでも紹介されています。
また参加アーティストもコチラで紹介されていますよ。



京都市庁舎でご挨拶


合同説明会@芸術センター

合同のギャラリー見学会やイベント見学、説明会なんかもあるのですが
自由行動の時間もあるので私はパートナーのジュリーと
日本の紙を中心に見て周りました。


先ずはちょうど大阪で催されていたTAKEO PAPER SHOWへ。
TAKEOの紙はパリでも目にしてて、パリの紙屋さんでも評価が高いので
ジュリーは大喜び。


また和本の製作、修復等も手掛けてられる経師大入さん。
ジュリーの製作してる本の写真をご覧頂いた所
それだけで彼女のスキルと独創性を評価して頂き
より深く職人として、プロフェッショナルとして、文化としてのお話をうかがい
工房を拝見させて頂きました。
またこのあと大入さんもパリに行かれるとの事で
パリのジュリーの工房にも行く約束をされてしていました。


私も掛軸の製作でお世話になっている表具師の古澤さんには
屏風に使われる紙蝶番の作り方、また技術を教えて頂きました。
これがまた私達の作品に反映されます。


今回2人で作っているのは
名前は今後変わるかも知れませんが
「KONSEKI-book」と「ISHI-book」のふたつ。
その内のひとつに使おうとしてる漆紙を買いに木曽アルテックさんのショールーム銀意匠へ。



帰りは白沙村荘橋本関雪記念館へ。
コチラは日本画家の橋本関雪が自ら製作したアトリエ、庭園がご覧頂けます。
いわゆるお寺の庭園とは一味違う美意識に触れ大満足。


紙でもう1つ代表的な唐紙の唐長さんにも。
奥様が詳細に歴史、唐長で起こったお話も交え
文様のお話を聞かせて頂きました。

そして現代の和紙表現者の代表格のおひとり
堀木エリ子さんのショールームも。
コチラも本当に素晴らしいお仕事を沢山されてて、なんど鳥肌が立った事か。
和紙の可能性を大きく拡げられてお仕事をされてる事に
改めて感銘を受けました。

みんなでお弁当買って外で昼食。

これらひとつ一つが私達のコラボレーションに必要な
技術と素材、また構想になっていきます。
ご協力頂きました皆様改めてありがとうございました。

そして最終日ヴィラ九条山で皆さんの前でプレゼンテーション。
それぞれが今の構想と、製作状況、今後の取り組みを発表していきます。
さて私達のは・・・・。
ほんの少し。
外見だけですが

こんなモノを作っております。

次ジュリー達に会うのは来年1月にパリ郊外で開催されるメゾン・エ・オブジェ
それまでに良いモノを仕上げようと
早速パリと京都でメールのやり取りが始まっています。
どうぞ完成をお楽しみに。





  
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Posted by HIROSHI UETA at 15:30Comments(0)道程メディア/Media

2018年07月31日

「京都×パリ」コラボパートナー

私のコラボレーションのパートナーをご紹介。

ジュリーの工房で

Julie Auzillon(ジュリー)さんです。
私達が受け取っていた資料では彼女のジャンルは製本とされていました。

なので私達はコラボで本を作ると思うでしょ?
私もそうなるのかな・・と思ったのですが。

彼女のクリエイティブな製本は、本を作るというだけではありませんでした。



ヨーロッパの方では聖書とか大切な本を
革張りにしたりして製本しますよね。
その技術を彼女は学校で学んだ上に、日本の製本技術なんかも取り入れ
独自の手法で製本をされます。

彼女がやっているのは
本のコレクターが収集した大切な本を
これ以上ダメージを与えないように、専用の箱を作ったり。
バラバラになっている紙アイテムをまとめて保存できる様に
パッケージを考えたりもしています。

これがまた秀逸で。
ちゃんと中身の内容に添ったコンセプトを考え
それを元に作っているのです。

もしそれが日記だったら、人に見せるモノではありませんよね。
しかし、それを人は覗いてみたいという感情がある。
だからほんの少しだけ箱に覗ける所を作っている。 という具合。

文章だけでは伝わりませんね。
彼女の動画があるので是非ご覧下さい。
ジュリーのチャーミングさも伝わると思います。




彼女は箱を開ける時は一種の驚きを持った儀式みたいなモノって言っていました。
そういうのが伝わったと思います。

アイデア帳にはびっちり。製本の仕方が何通りもあるみたいです。

さて私達はどんなコラボをするのか気になる所ですが
コンセプトとイメージはパリに居てる間にできました。
今は互いにメールやSkypeなんかでやり取りしながら
細かい所を詰めていますが

ちょうどジュリーは素敵な彼と結婚式を終えた所。
ちょとの間ひっそりとしておきます。

パリのショップにもジュリーの作品は販売されています。




ジュリーと工房をシェアしている日本人の陶芸家の栗原香織さん。

お互いの出会いは受賞式という事で、栗原さんもパリで大活躍されてる。
パリのギャラリーでも展示されてるのを拝見しましたし。

フランスの有名な陶器のイベントにも参加されてる。
海外で自分の立ち位置を確立するのは大変な事だと思います。
大阪の方だというので関西のギャラリーの方々も是非ご注目を。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 21:26Comments(3)道程個展・グループ展/Exhibition

2018年07月08日

「京都×パリ」パリに行って来ました。


空港からバスに乗り、始めの到着地オペラ(ガルニエ宮)

前回書きました。
京都とパリのアーティスト、職人をコラボさせる事業の
第一弾として京都から選出された10人(組)が
パリに集合しました。

私にとっては初パリで色んな人からスリだとか、街が汚いだとか聞いていましたが
私にとっては人も良く、さすが世界の観光地、外国人慣れしてるな~って感じ。

この事業では基本的には個々で動きますので
自分でホテル、飛行機を手配して現地集合が原則。
先ずは「お疲れ様~。お久しぶりです~。こんにちわ~」って感じでパリ市庁舎に集合し
担当の方が市庁舎を案内下さいました。

パリ市庁舎内


議会内

私は議長席を頂きました。



私達が行った前日はコシノジュンコさんのショ-が行われてたとの事。
もうすっかりそんな雰囲気はありませんでしたが十分にゴージャスな市庁舎でした。

その後街を案内して頂きながら徒歩で移動。


バスティール広場


アトリエ・ド・パリ(Ateliers de paris)

オープニングパーティーの為、今回の本拠地アトリエ・ド・パリ(Ateliers de paris)へ。
初めはオブジェかと思ってよく見ると全て食材。
パーティーの食事でした。
アクリルパネルで区切られフランス料理と日本料理が対比されています。
素材がドーン!って感じですがしっかり味付けされてて美味しかった。





京都の皆さんパリにお越し頂きありがとうござました~という感じ。

食事も楽しみながらパリ側のアーティストと挨拶。
初めましてぐらいのつもりが、既に自分の作っているモノに対して
熱い話し合いが始まりだし止まりませんでした。
そんな中、京都市長も登場。

現地2日目、早速本題が始まります。
朝9時から今回の企画をもう一度全員でおさらいし

自己紹介を兼ねて少し自分の仕事を紹介。


Michel Pochonさん 
馬具の製造技術を使いもう既に様々な有名ブランドの仕事を手掛けてる。

Florenceさん 繊細なコンテンポラリージュエリーを作られてました。

その後はパリのアーティスト側の本格的なプレゼン。
10のテーブルにそれぞれ自分の作ったモノを置き
コチラも一人づつ各テーブルに付き、時間が来たら次のテーブルと
いった感じでそれぞれの説明を聞いて周ります。

Anaisさんは藍染め作家であり、ファッションデザインもされてる。


Julieさんは製本作家と紹介されていましたが、本当はもっと奥深い仕事をされてます。
また後日キチンと御紹介します。

Valerieさんは日本ではあまり見掛けない、麦わらの寄せ木細工の作家さんで物凄い良い人。


Isabelleさんは陶磁器になるのかな。非常に繊細でデザイン性豊かな作風。


この時に注意して見ていたのは、作品の面白さは当然ですがそのクオリティーも。
作品の裏側も見ながら何処まで目の届くアーティストなのかを見させてもらっていました。
一緒に仕事する訳ですし、やはりどこまで信用できるのかというのは
きっと作品にも表れてると思うので。

またどういうプロセスでこのモノはできているのかも重要。
製作プロセスを聞くと自分がどこで入れば一緒にできるのか何となくイメージできますしね。

しかし1テーブル確か10分位だったと思うのですが
短時間でそういうのを見て、聞いてするのはホント疲れました。
本当はそれぞれの工房をまわる事ができれば一番良いのでしょうが
遠方の方もいらっしゃるとの事なので物理的に無理ですね。


昼休憩はいつもこんな感じで用意して下さいました。

さて、次は交代し、京都側のプレゼン。

井上雅博さんは京表具の三代目。でもアートワークも製作されています。

黒川徹さんは数多くの海外で活躍されてる陶芸家さん。
作品もですが、私的には彼のキャラが最高。

西村武志さんは友禅彫刻の職人さん。
パリには何度もお越しの様で、既に様々なコラボを展開中。

畳職人の横山充さんと、デザイナーのフローレンさん
なんと伊勢神宮や大徳寺の仕事もされてるとの事。

私は実際に書きながらお話し。


10人全員に説明していくのはなかなか大変です。
また互いに母国語じゃない英語でのやり取り。
スゴイ集中力と体力を使い、終わる頃には抜け殻になっていました。

このやり取りの中で自分のパートナー候補を絞り
第四候補までリストアップし提出。
あとは主催者側でスリ合わせをし、次の日の緊張の発表となったのですが
それはまた次回に。

  
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