Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2010年09月04日

木の表札に書く





表札「敬承(山一)藤松」550×200(mm)
  「日月庵」「先小路」 190×90(mm)






以前書かせて頂いた表札です。
木に直接書く時は、墨が木の目に沿ってニジンでしまいますので
コツが要ります。

一般的には、木に書く用の墨液も売っていますが
ドロドロして墨の伸びが悪く
非常に書きにくく感じていました。

また、木肌にチョークをこすり
それから書くと滲まないという事も聞きましたが
それも私には向きませんでした。

私が取っている方法は
木の表面に
少し濃いめの礬砂(ドウサ)を3~4回ほど塗ります。
塗っては乾かし、塗っては乾かしです。

それでもう滲む事はなく成りますので
普通に濃いめの墨を擦って書きます。

礬砂は売ってるのもありますが
濃度の調整が出来ないので
私は画材屋で鹿膠とミョウバンを買ってきて
お湯で溶いて作ります。


*礬砂は普通、和紙や画仙紙に塗り(礬砂引き)
  ニジミ止めする事に使われるます。 
  
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Posted by HIROSHI UETA at 02:53Comments(2)依頼作品/made to order