2011年12月19日
似てる?ポロック。
JACKSON-POLLOCK ナンバー4
ジャクソン・ポロックが1956年に亡くなって55年。日本で初の回顧展が愛知県美術館でポロック展が開催されています。
私にとっては2003年初めて京都での個展の際
フラッと入って来られた絵描き風のお爺さんに
「好き勝手な絵を描いてるなぁ・・・まったく分からん・・けどエエなぁ。
なんかポロックに似てるわ」と言われた事が印象的でそれからポロックを意識しました。
その方はポロックが好きだった様で、後日画集を見せてもらったのですが
確かにポロックの描く線は伸びやかで、粘っこく、自然で、確かに私の目指すものでした。
ポロックの絵に関する評論は色々ありますが
本人の言葉が一番だろうと思うので1968年の「美術手帖」に本人談がいくつか
ありましたので参考までに記しておきます。
「塗料の流れをコントロールする事は
かなりの程度まで可能であるように思われる。
私は偶然は使わない、なぜならわたしは偶然を否定するからだ」
「わたしの絵はイーゼルから生まれてくるのではない。
わたしは描く前にカンヴァスを張ることすら滅多にしない。
わたしは張ってないカンヴァスをかたい壁や床の上にとめることの方を好む。
わたしにはかたい表面の抵抗が必要だ。床の上だと、わたしはずっとのびのびできる。
わたしは絵をより身近に、絵の一部の様に感じる。
このやり方だと、わたしは絵のまわりを歩き、四方から制作し
文字どおり絵のなかにいることができるのだから。
これは西部のインディアンの砂絵師たちの方法に近い。」
「わたしには“抽象表現主義”などどうでもよい・・
それにこれは明らかに“非対象的”でも“非再現的”でもない。
わたしはある時にはきわめて再現的であり、またいつでも少しは再現的である。
しかしあなたがあなたの無意識をもとにして絵を描けば
形象は生まれ出ずにはいない。われわれはみなフロイトに影響されている。
わたしは長いことユンクの徒だった・・・絵は存在の一状態である・・・
絵は自己表現である。すぐれた芸術家はだれでもあるがままのの自分を描いている」