Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2014年03月05日

フランスA/R magazine掲載

フランスA/R magazine掲載

以前フランスから取材が来たという記事を書きましたが
そのA/R MAGAZINE VOYAGEUR掲載記事が届き、フランス語が全く分からなかったので
内容を訳して下さいました。
フランスA/R magazine掲載

その記事は以下。

「3日目の朝は書家の上田さん宅で過ごす。
ランデブーがなければ気づかなかったであろう小さな家の2階にあるアトリエは
京都の冬の、こよなく気持ちのいい、心温まる光で包まれていた。
丸眼鏡の上田さんは、柔らかながら決して遅さを感じさせない物腰で、
安定して落ち着いた、内心からの声で話す。
BGMはセロニアス・モンクのAlone in San Francisco。
書家の息子である上田さんは5歳の頃から書に馴染んでいる。
ピアノやバイオリンを始める子どもがよくそうであるように、半ば強制的に習った書道だった。
思春期時代はだから、芝居や音楽に新しいインスピレーションを求めた。
でも大学に入ると、筆と仲直りして3年間中国へ渡り、以外にもカナダへと、修行に行く。
そこで伝統的なモデルから離れて、ますます読めない字、抽象的な形を書き続けるようになる。
動作は記号ほどに重要なのだ。
黒は白ほどに、精神は言葉ほどに。
2人で過ごした時間、不思議と一番話したのは書についてではなかった。
書を含む、アート一般について、
特に上田さんが特別な関係を育んでいる陶器や日本庭園について彼の独特な視点を聞かせてくれた。
素人にもはっきりとわかる、屈折した枝の描く動きと書という行為の類似性―。
筆は限りない黒のニュアンスを紙に預け、止まり、曲がって、濃密な、
時にはかろうじて見えるだけの跡を残していく―。
この会話の後、銀閣寺の庭園を無性に見に行きたくなって、さっそく訪れることにした。
足利義政将軍により1482年に造られたこの庭園は、画家であり詩人でもあった世阿弥の作品だ。
苔と紅葉と松の巧みな構成を想像したこの庭の建築家の作品は、
あらゆるアート分野の間での驚くほどの透過性があることを見事に実証しており、
それを訪ねてみてしみじみ確認した。」

なんと詩的な文章なんでしょうね。
固定観念に縛られずに、私を見てくれた感じがよく伝わります。
小さな家ってのが余計ですがね(笑)。
取材に来てくれたA/R MAGAZINE VOYAGEURのマシューさん、チャールスさん、ご協力頂いた京都文化交流コンベンションビューローの皆さん
また難しい用語や言い回しが飛び交ったのに上手く伝えて下さった通訳の方ありがとうございました。

記事を見て楽しかった時間を思い出しました。
フランスA/R magazine掲載


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Posted by HIROSHI UETA at 15:28│Comments(0)メディア/Media
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