屏風のナカ

HIROSHI UETA

2010年10月03日 02:56


作品「ゆうだち」φ500(mm)
2003年制作。古い色紙額を使って制作。ウッスラ格子模様が見えますか?

よく古道具屋さんに足を運ぶのですが
その時古い屏風や色紙額も探します。

最近の屏風や和額はプラスチックを使う事も多いのですが
古い物は中に障子の様な格子の木のサン(骨)が入っています。
(勿論今でも本仕立ての場合は木の物が使われます。)

私はどうもその格子が好きな様で
いつかそれを使った作品を作ろうと
ストックしています。

表の作品は綺麗に張るものの
強度を増す為に、内側の格子には何重にも雑多な紙を張っており
その内張りの紙も楽しいんです。

一枚剥がした所

小さな唐紙、生地物、メモが残っている使い古しの紙等。
その表具屋さんの仕事も分かりますし
その屏風が作られた時代がそのまま封印されています。

今回剥がした屏風には
昭和10年のハンコが押された「京ぞめ」「あき草」「かの古」等の文字
商品目録か何かでしょうか。? 万年筆で書かれたモノが貼られていました。
もっと古い物でしたら古文書なんかも出てきて
表の作品よりも価値のある場合もあるらしいですよ。

まあ私が手に入れるのは
大正から昭和初めの物が多いので
ビックリするほどの物はそうそう出ないと思いますが・・。

という事で今回も全て剥がし綺麗な格子が出て来ました。
さてどんなのを作りましょうか・・?