色即ち是れ空。
金沢の方からご依頼頂きました作品です。
「そら」では無く「くう」です。
そう般若心境の色即是空の空。
色即ち是れ空。(形ある存在、肉体も含め物質の全てはこれ、空である)
空を表現する・・。
なかなか難しい依頼でしたが
しかし般若心境を読み進めますと
「色即是空 空即是色」
空も即ち是れ色であるという事。
そこで、色(存在)を表現する作品を表現しようと思いました。
存在感のある黒い塊が不安定に浮かんでいる様なイメージで
その黒い塊をよく見て頂きますと、
空の筆跡がより黒くある事が見えますでしょうか?
額装しましたら表にアクリルが入りますので
その空の墨の部分に鑑賞者がはっきり写り込んで見えてしまいます。
空の形の中に鑑賞者が写り込む訳です。
そしてより寄ってみますと
その墨の塊にはもっと奥の黒がひそんでいる。
空は色であり、鑑賞者自身であり、それは果てしなく奥に潜んでいる。
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