Contemporary Japanese calligraphy artist Hiroshi Ueta

2020年07月23日

祇園祭「鷹山」の文字

2、3年前だったか現在は祇園祭の休み山の「鷹山」の文字を書かせて頂きました。
その時は復活する話は知らなかったのですが
現在は約200年ぶりの復活に向けて動いている。

過去の資料なんか調べても、何しろ「蛤御門の変」以降の休み山という事らしく
元の文字の見本も無く、これが正解というモノもない。
ただ京都の祇園祭としての、祇園祭らしい文字を書かないといけないので
今の山鉾の古い文字や提灯の文字を調べつつ、書きながら特徴を掴んでいきました。

一見勘亭流などの江戸文字的な印象も受けるが
特徴的な起筆と波磔(ハタク)もある。

ともかく試行錯誤しながらも完成。
無事納品を済ませ、陽の目を見るのはいつかと思いつつ待っていました。
今日街中で珈琲を飲んでると、前を通る女性の背に「鷹山」の文字。

「スミマセーン!」と写真を撮らせて頂きました。
来年に掛けてこの文字が増えていくとのお話。
帰りに粽も頂戴し、今後長く使われるであろう仕事の重さに気持ちを引き締めつつ
でも嬉しく帰路に着きました。
※鷹山保存会: https://www.takayama.or.jp/
 今年の鷹山の粽授与は2020年7月23日と24日10:00~15:00 との事。

同じ様に次の誰かが、この様な仕事を受けた際は
私と同じ事をするでしょう。
その為にキチンとした情報を次の人にパスしないといけない。
「私らしい、らしくない」みたいな小さな事はこの様な時はどうでもいい話。

  
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Posted by HIROSHI UETA at 21:04Comments(0)依頼作品/made to order