2024年02月22日
個展 上田普展-行間-
いつだったか京都国立博物館で見た茶の展示で
利休が作ったという棗や茶杓の小振りなモノの魅力がずっと頭に残っていて
何か小さな作品で展示がしたいと思っていました。
利休って180㎝ほどあったという大柄な人が
普通より小振りなんじゃないのかと思える棗や茶杓を扱う所を想像すると
なんかこう慈しむ様な素振りが目に浮かび、そんな作品が良いなあって思ってたんです。
そして20年ほど前からずっと憧れ、意識して好きな本阿弥光悦の茶碗「雨雲」。
樂家先代の樂 直入さんの著書「光悦考」も読んで仮名で茶碗を表現してくれている事に
嬉しさを感じ。AMAN京都内の和食「鷹庵」さんの案件で散々光悦の消息の臨書をする機会が持て。
何故あの形容し難い魅力が、数百年も人の琴線に触れさせ続けられるのか
いつか私もそんなものを作りたいと。なんかずっと調べていました。
現在東京国立博物館で開催中の「本阿弥光悦の大宇宙展」で光悦の良さの秘密を知りたくて
リサーチの様な気持ちで行ったのですが
目の前にフト「雨雲」があり、「まさかっ!」って本当に震えたんですよね(笑)。
(目録を見てなかったので展示されてるとは知らなかったのです)
めっちゃ見てきました。他のお客さんがショーケースの中のお茶碗に向かって
両手で持つような仕草をしてるのを見て「なるほど」と思い、私もやってみました。
正直、まだ何にも掴めていませんが「やはり良い!」のはよく分かりました。
あと光悦の刀を見る目と茶碗はよく似てると感じました。
そして本展。今ぼんやり思い描いてるコレをなんと形容するのかと
もう一度「光悦考」を開いていて見付けた言葉が今回の展示のタイトルです。
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上田普展ー行間 ー
Hiroshi Ueta Solo exhibition
日時:2024年3月9日㈯~17日㈰
12:00~19:00
※12日㈫&13日㈬ 休廊 最終日17日㈰17:00まで
会場:ギャラリー佑英(大阪Osaka)
〒550-0002大阪市西区江戸堀1丁目23番14号新坂ビル1F
Tel 06-6443-0203
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文章の行と行の間。
文面に表れない真意。行(ゆく、おこない、ぎょう)の間。
表と裏、陰と陽の間。
行間がイメージを拡げ、緊張と寛ぎを与え、余韻とリズムを生む。
行が人の制限下だとしたら、行間はおよぶ所の無い場所。
そんな危うい所に手を伸ばし、触れられずとも理解できないかと墨に問う
”行”は私にとってはコロナ禍のテーマの文字です。
自分達の行いが感染につながり
未来の行く先を危ぶみ
行を行うかの様にステイホームしていた
あの時間。
ちょうど今が次のパンデミックまでの間の時間なのかも知れないし。
そんな事を思っていると「行間」というワードがどんどんピッタリな気がしました。
で、どんな作品なんやねん。って話ですが
掛け軸も順調に進めて頂いていますし、経師さんとの話も済みました。
もちろん今現在は必死のパッチですが
私も会場がどんな風になるのか楽しみなんです。
是非楽しみにお越し下さい。
私もずっと会場に居ますので!
※休廊日あるのでお気を付け下さいね。
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Posted by HIROSHI UETA at 19:26│Comments(0)
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